『INNOVATION 2007』のステップ期間の初年度である2007年3月期の業績は、継続的な石油化学品の好市況もあり、連結純利益は200億円となり、5期連続で過去最高益を更新することができました。
グループの成長戦略としましては、中核ビジネスにおいて、まず川上分野としてベネズエラでのメタノール事業(当社関連会社・Metanol de Oriente, METOR)やサウジアラビアでの石油化学事業(当社関連会社・サウディ石油化学)の増設を決定し、マレーシアでの芳香族事業(当社関連会社・ Aromatic Malaysia)の生産効率を高め、収益拡大に取り組みました。川中・川下分野では、バリューチェーンの展開強化を投資も絡めて国内外で一層推進しました。また、先端・成長産業への対応としては、食品衛生検査事業を行うBMLライフサイエンス・ホールディングスを設立するなど投資案件を実行し、基盤構築を推進しました。また、2006年11月には当社持分連結先であった興人を完全子会社化しました。同社の有する酵母・ファイン関連での独創的な技術力を活かし、当グループの成長戦略の一翼を担ってもらうべく、引き続き収益拡大・企業価値の向上に向け取り組んでいきます。
2008年3月期の業績につきましては、前期の海外子会社での固定資産減損処理の反動もあり、前期比70億円増益の270億円を見込んでいます。石油化学品の需給環境に基本的な変化はないと予想していますが、2009~2010年に中東、中国で大型石油化学プラントが複数完成することに伴う需給悪化懸念が現在の市況に与える影響については、注意深く見守っていく必要があります。また、化学品取引全体において、欧州REACH規制や各国での法規制の変更についても同様の注視が必要です。
このような環境を認識しながら、汎用化学品本部では引き続き取引の量的拡大・質的向上に加え、燃料用エタノールなどの新分野について、社内関係部局と連携し積極的に取り組んでいきます。機能化学品本部では顧客起点でビジネスを組み立てる「MARKET OUT」戦略の下、グローバルなバリューチェーン展開をより強化します。また先端化学品本部では、「安心」「安全」「環境」をキーワードとして、食品化学、環境関連やバイオビジネスに取り組んでいきます。
また、ビジネスを行うに当たって危険物、劇毒物、食品関連を扱う当グループでは、レスポンシブルケアやコンプライアンス対応を最重要課題と位置づけ、引き続き管理体制の強化を図ります。
当グループは変化を見通し、商売能力と想像力を駆使し、中核ビジネスの強化と新しいビジネスを創造する集団であるとともに、「衣・食・住」のあらゆる分野に接点のある化学品業界で活動する特性を活かして、社内外への情報発信源としての役割も担いながら、さらなる発展・飛躍を目指します。